フルサイズセンサー搭載のコンパクトデジタルカメラであるRX1や、フルサイズセンサーのミラーレス一眼でおなじみのαシリーズでデジタルカメラの常識を次々と打ち破り、いまや高性能カメラメーカーの一つとなったソニー。そもそもはトランジスターラジオの製作にはじまり、音楽を外に持ち出そうというコンセプトで作られた「ウォークマン」シリーズは、現代人の音楽の楽しみ方そのものを変える大ヒット商品となりました。
そんな“音のソニー”がなぜカメラを?というところですが、実はソニーは元々カメラを作っていた会社ではなく、ソニーのカメラを語るにはミノルタとコニカの話をしなくてはなりません。ミノルタといえば世界初のオートフォーカス機能を搭載し、αショックと言われた一眼レフカメラ「α-7000」、コニカはこれまたコンパクトデジタルカメラ初のオートフォーカス機である「ジャスピンコニカ」や「サクラカラー」でおなじみだったフィルムメーカー。この「世界初オートフォーカス」2社が合併し、さらにそのカメラ事業を引き継いだのがソニーなのです。そのソニーがこの秋、とんでもない爆速オートフォーカスの高倍率コンデジを発表しました。今回はSONY RX10M4のお話です。
イメージセンサー
SONY RX10はシリーズを重ね、M4でその名のごとく4代目となりました。
今回のモデルチェンジの目玉の一つに、新イメージセンサーとしてメモリー一体の積層型CMOSセンサーが採用されました。このセンサーは昨年発売されたコンパクトデジタルカメラのRX100M5に搭載され、超爆速オートフォーカスのセンサーとしてかなり高い評価を受けております。そうなるとファンの間では当然、次期RX10にこのセンサーが搭載されるのではという期待が。というのも、先代のRX10M3は連写性能に関しては少し弱いイメージがありました。
ピントと露出固定であれば14コマ/秒の連写が出来るものの、フォーカス追従となるととたんに5コマ/秒と性能がダウン。これではいくら高倍率で高画質なZeissのいいレンズが付いていたとしても、動体撮影にはちょっと厳しいですね。しかしM4の積層型CMOSセンサーは、撮影データが瞬時にイメージセンサー一体のメモリーに蓄積され、そこからメモリーカードに記録されていくという、イメージセンサーとメモリーの一体化で記録スピードが遥かに速くなりました。よって、フォーカス追従で24コマ/秒を達成。このスピードは各社のフラグシップと呼ばれる高級一眼レフの連写速度よりはるかに速い連写速度です。
例えばニコンのD5はAF追従で12コマ/秒、キヤノンの1DXmkⅡでもAF追従で14コマ/秒ですから。もちろん、フルサイズと1インチセンサーの差は画質にありますが、それでも24コマという枚数は動体撮影においてかなり有利であることは間違いありません。
レンズ交換不要!
また、これはシリーズ通してのこのカメラの特徴ですが、このカメラは一見一眼レフカメラのようなスタイルをしています。しかし実はレンズ交換が出来ない、いわゆる「ネオ一眼」と呼ばれる、コンパクトデジタルカメラの部類になります。
1インチのイメージセンサーに組み合わされるレンズは開放f2.4(ワイド端)~f4.0(望遠端)、焦点距離は広角側が35mm換算で24mm、望遠側が600mm。25倍のZeissバリオゾナーという高級ズームレンズを搭載。光学では最大600mmですが、電子式の全画素超解像ズームを使うと更に倍の1200mmというとんでもないズームが手持ちで使えます。さらにコンデジのメリットはレンズ交換がいらないという手軽さだけにとどまりません。レンズ一体式であるからこそ、そのレンズの特性にぴったり合うよう画像処理エンジンを調整できる、つまりはレンズの特性を最大限に生かした写真が撮れるという事です。
その画像処理エンジンも、現在のソニーのカメラとして最速・最強のレスポンスを誇っているBIONZ Xを搭載してますので、このセンサーの能力もあってこの素晴らしいレンズのポテンシャルを十分に発揮できているのではないかと思います。
タッチ式モニター
RX10M4の新しい便利機能として、モニターがついにタッチ式となりました。
ソニーのカメラって、意外とタッチモニターでなかったりするんですよね。私は本年春頃RX100Ⅿ5を購入したのですが、開封するまでモニターはタッチ式だろうと何も疑うことはありませんでした。ところが開けてびっくり、タッチセンサー非搭載だったんですね。やはり現代人として、スマホやタブレットに慣れてしまった感覚でモニターとみるやタッチしたりスライドしたりしたくなるもの。RX10M4のモニターがタッチ式になったことは意外と今回のモデルチェンジの大きな目玉なのかもしれません。
短所はない!
このカメラについては特に短所と呼べる部分はありません。あえて短所を述べるとするならば、レンズ一体式であるという長所がすなわち短所となりますでしょうか。人はわがままな生き物ですから、これだけ一体で揃った素晴らしいカメラにしても、稀にマクロレンズで撮りたくなったり、さらに広角のレンズやフィッシュアイレンズを使ってみたくなったりします。そんな時に対応ができない。当たり前ですが、最初から付いているレンズ性能の範疇でしか撮影が出来ないという事です。
そういったところで私がおすすめしたい運用法として、広角・マクロ用にフルサイズの一眼レフを用意し、このカメラの望遠・連写能力と相互的に補い合える形をつくるというのはどうでしょう。RX10M4は時にはメインカメラとしても活躍する最強のサブカメラとなりますので、フルサイズ一眼でそのセンサーサイズを十分活用した広角側レンズや特殊レンズの拡充を図り、望遠連写はRX10M4に任せる。フルサイズ用の高額な望遠レンズを買うならRX10M4の導入を検討するのも私はアリではないかと思います。
どんなシーンでもこの一台!
私はよく一眼レフに標準レンズを着けてフィールドを散策するのですが、稀にカワセミなどのレアな小鳥に遭遇することがあります。そこで思うのはやはり「望遠持ってきておけばよかった!」ですね。また、夕暮れ時の真っ赤に焼ける夕焼けの場面では「広角持ってきておけばよかった!」となります。しかしながら、レアな小鳥も素敵な風景も必ず見られるとは限りません。SONY RX10m4なら一台で広角から超望遠、ビデオカメラ代わりに動画までこれ一台持っていれば「持ってくれば良かった」がかなり減ると思います。
レンズ交換不要で高画質、どんなシーンも逃さないRX10m4はコンデジの究極の形だと思います。
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