「ペンタックス ペンタックス ペンタックス 望遠だよ~ ワイドだよ~」でおなじみのペンタックス・・・などといえば、私の年齢がばれてしまいそうです。
ペンタックスは1919年創業の旭光学工業という、日本の光学機器メーカーとしてはかなり古い会社から始まりました。35mmフィルムカメラで国産初の一眼レフ「アサヒフレックス」を作ったのも旭光学工業です。1957年、アサヒフレックスにペンタプリズムを搭載した「アサヒ・ペンタックス」が登場しました。これがカメラブランドとしての「ペンタックス」の由来です。元々ペンタックスは、キヤノンでいうEOS(イオス)とかソニーのα(アルファ)と同じようなカメラのブランド名だったんですね。その後2002年になって会社名を正式に「ペンタックス株式会社」とし、2006年にはHOYAと合併、2011年リコーにカメラ事業が譲渡され、現在は「リコーイメージング株式会社」のカメラブランド名として「ペンタックス」が使われております。
デジタルカメラ部門ではAPS-Cサイズセンサーのカメラがメインでしたが、昨年ペンタックス初となるフルサイズ機「Pentax K-1」を発表。そして今年の初旬、まるでK-1を一回り小さくしたようなカメラ「Pentax KP」が発売されました。今回はそのPentax KPのお話です。
フォルム
冒頭でも書きました通り、Pentax KPの姿はまるでK-1を一回り小さくしたような姿をしています。ひときわ目を引くのが尖った三角頭。かつてのフィルム式一眼レフカメラを彷彿させる形です。ただこの形はデザイン的なものであって、この中に大きなプリズムが入っている訳ではありません。もちろんプリズムは使用されているのですが、実は中にフラッシュが内蔵されており、必要あればこの三角頭がパカっと開いてフラッシュが出てきます。
カメラの大きさは、各社のエントリーモデルと同じくらいでしょうか。男性の手ではちょっと小さい感じがするかもしれません。ただ、このカメラの画期的なポイントとして、別売りですが標準で付いているグリップの一回り大きいもの(Ⅿサイズ)と、二回り大きいもの(Lサイズ)が用意されてますので、自分の手に合ったグリップに付け替える事が出来ます。
上部左のモードダイアルについて、ここにはユーザーの設定を5種類(U1~U5まで)登録できるようになっており、これが地味に便利です。カメラメーカーによっては数回ボタンを押さないとユーザー設定の変更が出来なかったりしますが、ダイアルで瞬時に呼び出せるので静物撮影から動体連写撮影に瞬時に移る事が出来ます。
また、一般的に、ミドルクラス以上のカメラになるとカメラ上部に付いている「サブ液晶パネル」がこのカメラにはありません。フルサイズのK-1についても、サブ液晶パネルは申し訳程度の小さなものでした。実はこれには理由がありまして、ペンタックスは独自の「スマートファンクション」の設定ダイアルと調整ダイアルの二つが、他社ならサブ液晶が付くであろう右上部に配置されています。
これは私の個人的な感想ですが、このスマートファンクションダイアルはサブ液晶なんかより何倍も役に立ちます。サブ液晶に出てくる情報は背面液晶で確認できますし(笑)このスマートファンクションダイアルの使い方は、例えばP(プログラムモード)で前面ダイアルをシャッタースピード、後面ダイアルで絞り調整というのはよくある設定方法だと思うのですが、これだと露出設定が出来なくなります。KPの場合はTAvモードで前面ダイアルをシャッタースピード、後面ダイアルで絞り調整、第三のダイアルであるスマートファンクションに露出設定をあててやり、ISOをオートに設定するとシャッタースピードと絞りと露出を好きにダイアルで設定でき、それに合わせてISOをカメラがオートで調整する・・という、およそ他のカメラでは出来ない操作感で写真を撮影する事が出来ます。
Pentax KPは高感度
ISOの話が出ましたので、このカメラを語る上でかかせない特徴である、高感度についてお話しします。高感度について一般的なカメラはといえば、ISOは最大で12600程度、常用でISO3200がいいところではないかと思います。ところがこのカメラの高感度性能はすさまじく、ISOは100から最大819200まで使えます。
イメージセンサーというのはセンサーサイズが小さい程、画素数が多い程感度が上げられなくなってくるというのは皆さんご存知の方も多いと思うのですが、APS-Cサイズのセンサーでありながらこの高感度は驚異的。センサー性能と新画像処理エンジン「PRIME IV」のバランスが良いのだと思います。ISO819200というとさすがにノイズが載りまくりますが、常用でISO12600が使えるというだけでもこのカメラの存在価値は十分にあります。先にお話ししたスマートファンクションダイアルを使用したISOオートの設定でも、この高感度性能の高さがあればこそというところです。
また、このカメラには上位機種のK-1でも採用されております、画素を微妙にずらしながら
4枚写真を撮って合成させ解像度を高める技術、リアル・レゾリューションシステムを使用した撮影も可能となっております。オリンパスのハイレゾショットと同じ仕組みで、センサーシフト式手ブレ補正システムを使用したこの技術、動くものに対しては使えませんが風景や静物に対しては凄い高精細な写真を撮影する事が出来ます。
マイナスポイント
各種機能がてんこ盛りで、まさに「全部入り」といわれるPentax KPですが、使っていて不満点もあります。その一つがこのカメラの売りである「5軸手振れ補正」と「電子先幕シャッター」について、なんとこの二つの機能は併用する事が出来ないんです。
例えばコンサートホールなどで、シャッター音に配慮して電子シャッターで写真を撮ろうと思ったら手振れ補正は効かないよ、という事です。また、手持ちでマクロ撮影をしたいと思った時でもシャッターショックが無い電子シャッターを使いたいところですが、そうすると手振れ補正が使えない。ここはファームアップで両方使えるようにメーカー対応をお願いしたいところであります。
暗くなると威力を発揮
実は私も先日このPentax KPにメインで使用する機種を変更しました。変更理由はもちろんその高感度性能。プライベートではもちろん、仕事でも刻々と変わっていく天候や屋内・屋外、時間等に制限を受けない撮影が出来る事。どんな場面でもこのPentax KPは高い次元で綺麗な写真を約束してくれます。私の個人的な感覚ですが、このカメラは暗くなる程綺麗な写真が撮れるというか、強みを発揮するように感じます。
防塵防滴、-10℃まで動作保証のPentax KP、”撮影フィールドに死角なし ”です。
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