スノーシューをどう選べばいいのか分からない人のために、今回は失敗しないスノーシューの選び方や、おすすめのスノーシューをご紹介します。スノーシューの魅力についてもお伝えしていきますよ。
スノーシュー=雪の上を歩く道具
スノーシューというのは、バックカントリーシーンでハイクアップをするときや、雪が深くて入ることができないところをハイキングするために、雪の上をより歩きやすくしてくれる道具です。ブーツを履いたままスノーシューを履くことができるので、いちいちブーツを脱いだりする必要がありません。
圧雪された雪の上を歩くのであれば、ブーツのままでも歩けますが、ふかふかの雪の上を歩くとなると、ブーツのままでは歩きにくく、足に余計な負担をかけてしまうことになります。スノーシューを履くことで、雪に設置する面積が広くなり、その分沈みにくく歩きやすくなりますよ。
余計な疲労を蓄積しないためにも、ふかふかの雪の上をハイクアップやハイキングするときは、スノーシューをおすすめします。
スノーシューを履くと変わる世界観!
ウィンタースポーツをしていない人はもちろん、冬の季節にわざわざ外へ出ない人も多くいると思います。しかし、冬山には魅力がたくさんあることを知ってもらいたいです。そこでここでは、スノーシューを使って冬山に入る魅力をご紹介します。
素晴らしい景色を堪能できる!
スノーシューを使うことで、冬山はもちろん、雪が積もって普通には歩けないような場所へ行くことができます。スノーシューで一歩踏み出してみると、言葉では表せないような素晴らしい景色が広がっていますよ。
一歩ずつ歩くたびに景色が変わり、風の音や雪のきしむ音など、その瞬間を楽しむことができます。日常生活では、決して見ることがない素晴らしい景色を見られるのが、スノーシューの醍醐味と言えます。
冬山は怖い!と思っている人へお伝えしたいことは、なにも冬山に行かなくてもその素晴らしい雪の景色は堪能することができることです。雪で入ることができない公園などでも、スノーシューを使って散策することで、いつもとは違う景色を楽しむことができますよ。
スノーシューは大きく分けて2種類
スノーシューといっても、大きく分けると平坦地用と登山用の2種類あります。種類ごとにご説明します。
平坦地用
平坦地用のスノーシューは、登山用のスノーシューに比べると大きく、軽い造りになっています。そのため、浮力が高く歩きやすいです。とてもシンプルな造りのスノーシューが多く、初心者でも簡単に取り付けや調節ができます。クランポン(雪に接地する金属製の爪部分)もわりと控え目なので、歩きやすいことが特徴です。
クランポンが控え目なので、平坦地であれば問題ありませんが、斜面になるとグリップ力が弱く滑りやすいです。
登山用
登山用のスノーシューは、平坦地用のスノーシューと比べると、小さく設計されており、小回りが利きやすいです。斜面でも滑らないように、グリップ力の高いクランポンを採用しています。急斜面でも登りやすいように、かかとを支えるヒールリフトが付いています。激しい動きにも対応してくれるバインディング力が高いのも特徴です。
スノーシューの種類にもよりますが、バインディングが複雑なものがあります。価格も平坦地用に比べると高めで、慣れないときは歩くときに、内側のフレームを引っかけて傷をつけてしまうことがありますよ。
スノーシューを選ぶときのポイント
スノーシューを選ぶときのポイントとしては、平坦な地形を歩くのか、アップダウンがある山を歩くのか、どんな用途に使うのかをはっきりさせることです。
ここで、「登山用に使うけど、浮力が高い平坦地用のスノーシューにしよう!」とならないようにしましょう。なぜかと言いますと、アップダウンが激しい山を歩くときに、浮力も大事ですが、重量が重いことで、より足に負担をかけてしまう恐れがあるからです。バックカントリーをする人は、スノーシューをザックに装着して滑走します。このときに、重いスノーシューの場合、背負っているスノーシューが重すぎて、うまく体重移動ができなくなり、良いパフォーマンスを発揮できずに終わってしまうかもしれません。
なので、冬登山でも平坦な地形をハイキングする人は、平坦地用のスノーシューを。そして、バックカントリーなど行なう人は登山用のスノーシューをおすすめします。
1.ちょうど良い長さを選ぼう!
スノーシューはそのモデルによって、長さも重さも異なります。中には同じモデルでも、長さの違うタイプがありますよ。長ければ、浮力が高くなりますが、その分重くなります。どの長さが最適なのか、試し履きをしてみて、それでも分からない場合は、店舗のスタッフに相談してみるのも一つの方法ですよ。
2.バインディングをチェック!
バインディングというのは、シューズをスノーシューに固定している部分のことを言います。同じブランドのスノーシューでも、バインディングの造りはさまざまありますので、一度試着をして、ご自身に扱いやすいかどうか、判断する必要があります。好みのデザインの物を見つけるのも大事ですが、扱いやすいバインディングを見つけることで、より雪の上を歩きやすく、長く愛用していけるようになりますよ。
バインディングでのポイントとしては、つけ方と調節の仕方です。ご自身が使う上で迷うことなく使用できるスノーシューを選びましょう。
バックカントリーなど、冬山を歩くのであれば、ヒールリフトが付いているスノーシューが必須です。日本の冬山で使用するのであれば、ヒールリフトが付いているものを選びましょう。
3.クランポンの数や大きさは大丈夫?必ずチェック!
クランポンの数や大きさにも注目していきます。このクランポン部分はメーカーによって素材や形状、角度など、さまざまです。用途に合うものを選ばないと、雪の上でのグリップ力が大きく変わりますよ。店頭のスタッフに聞くのも良いですし、インターネットで実際に使っている人の口コミを見ても良いでしょう。
より良いパフォーマンスを求める人は、クランポンの素材や形状、角度などにもこだわっていきましょう。
スノーシューにはどんな靴を合わせるの?
スノーシューを履くときは、ハイキングブーツやウィンターブーツ、冬用登山靴を履きます。スノーボーダーであれば、スノーボード用のブーツをそのまま合わせます。
極端な話ですが、「○○ブーツでなければダメ!」ということはありません。そのため、用途に合うブーツを履くようにしましょう。
MSRのスノーシューがおすすめ!
実際に私が使用しているスノーシューは、「MSR EVO TOUR」と言います。MSRブランドから発売していた、一体成型プラスチックデッキにスピードロックバインディングを搭載している過去モデルになりますが、とてもおすすめです。
一体成型プラスチックデッキは、過酷なバックカントリーフィールドでも優れた耐久性を実現してくれるのです。そしてスチールトラクションレールが、平行に配置しているので、トラバース時の横ずれを防止してくれますよ。
装着がとても簡単で、グローブを装着しながら調節できるのもおすすめです。バインディングに関しても、幅広のスピードロックバインディングを採用しているので、バンドが爪先にかかる負担を軽減してくれ、長時間のハイクアップのときでも快適です。しかも、最初につま先部分のバインディングを調節するだけで、あとは靴を滑り込ませて固定するだけのスピーディーさが特徴ですよ。
ハイクアップで足に負担をかけないよう、ヒールリフトを採用しています。しかもこのヒールリフトは、サッと装着できるようにタブが付いているので、グローブをしながらも簡単にヒールリフトを装着することができます。
長年愛用しているので、傷だらけですがとても愛着があるスノーシューです。色々な雪山へ行った思い出が詰まっています。
おすすめスノーシュー【タイプ別】
ここでは、タイプ別のおすすめスノーシューをご紹介します。平坦地用スノーシュー・登山用スノーシューに悩んでいる人は、こちらをチェックしてください。
【平坦地用スノーシュー】MSR EVOスノーシュー
入門者向けでありながらも、頑丈な造りをしております。しかも、MSRスノーシューの中でも最も軽量タイプなので、履いていても疲労しにくいモデルですよ。ヒールリフトが付いていないので、平坦地用として使用することをおすすめします。
【平坦地用スノーシュー】DOD(ディーオーディー) スノーシュー
比較的お値段を抑えたい人にオススメするのが、DODが発売しているスノーシューです。フレームには、自動車や建築材にも使用している高強度のアルミ合金を採用しているので、耐食性に優れており、錆びにくいという特徴があります。雪との接地面が多いフレームが、浮力を高くしてくれますよ。
【登山用スノーシュー】MSR REVO アッセントスノーシュー
登山用のスノーシューには、MSRブランドをおすすめします。このアッセントスノーシューは、鋸刃のフレームが強力なグリップ力を発揮してくれますよ。従来のモデルよりも、さらに頑丈になっております。ヒールリフトも採用しており、斜面を登るときに疲労を軽減してくれますよ。
【登山用スノーシュー】MSR LIGHTNING™ EXPLORE スノーシュー
多くのバックカントリースノーボーダーが支持しているのが、こちらのモデルです。あらゆる地形に対応しているのが特徴です。スノーシューが苦手とするトラバースのときにも、しっかりと力を発揮してくれますよ。グローブを装着している状態でも、簡単に脱着することができるラチェット式のスノーシューです。
スノーシューで新しい世界を開こう!
今回は、スノーシューの魅力やスノーシューの選び方、おすすめのスノーシューをご紹介しました。数多くあるスノーシューですが、選び方をマスターしてご自身に合うスノーシューを選んでくださいね。スノーシューで日常では味わうことができない、新しい世界を堪能しましょう!
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